4月17日(日)の聖日礼拝には、あえて賛美しようと思う曲があります。
東日本大震災により、多くの人命が失われ、被災地で苦しむ人々のことが瞼に浮かんでくるからです。
聖歌397番は、関東大震災のときに作られたものです。
聖歌選の中に、前川金治先生(関西聖書神学校で学んでいたときの恩師)が、この曲について、このような解説を付けておられました。下記に記したいと思います。
J.V.マーティンは自作の手書きの原稿をわたしながら次のように語った。「東京大震災の9月1日(1923年)の夜、
多くの罹災者が芝白金の明治学院の運動場で夜をむかえました。九死に一生を得た人々に蚊やとろうそくが 支給されました。その夜、たまたま東京にいた私は明治学院に見舞いに来たところ、蚊やの中で点火されたろうそく の火が丁度、暗の中の十字架に見えたのです。私はさっそくペンをとりこの詩を書きあげ、その後大阪に帰って
この曲をつけました」と。その後中田羽後の訳でロードヒーバーが横浜のYMCAで歌ったのが世界の初演であった。 作者マーティンは大阪市立高等商業学校(今の市立大学)の英語講師で大阪に在住していた。
(聖歌の友社 聖歌撰の解説より転載しました)
とおきくにや 聖歌397番
1
遠き国や海の果て いずこにすむ民も見よ
なぐさめもてかわらざる 主の十字架は輝けり
なぐさめもてながために
なぐさめもてわがために
揺れ動く地に立ちて なお十字架は輝けリ
2
水はあふれ火は燃えて
死は手ひろげ待つ間にも
なぐさめもて変わらざる 主の十字架は輝けリ
なぐさめもてながために
なぐさめもてわがために
揺れ動く地に立ちて なお十字架は輝けリ
3
仰ぎ見ればなど恐れん 憂いあらず罪も消ゆ
なぐさめもて変わらざる 主の十字架は輝けリ
なぐさめもてながために
なぐさめもてわがために
揺れ動く地に立ちて なお十字架は輝けリ
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